L-シトルリンとは

L-シトルリン(L-Citrulline)は、アミノ酸の一種で、主に血流改善や疲労回復に関与する成分として知られています。体内では非必須アミノ酸に分類され、特に一酸化窒素(NO)生成の中間代謝物として重要な役割を果たします。


基本情報

項目 内容
化学名 L-2-アミノ-5-ウレイドペンタン酸
分類 非必須アミノ酸
主な存在食品 スイカ(特に皮の白い部分)、メロン、キュウリ、ニガウリなど
体内合成 オルニチンとカルバモイルリン酸から尿素回路で生成

主な作用と効果

  1. 血管拡張(NO産生の促進)
    • シトルリンは体内でアルギニンに変換され、さらに一酸化窒素(NO)の生成を促進します。
    • NOは血管を拡張し、血流を改善する作用があります。
      → 結果として、勃起機能(ED)改善や持久力向上に寄与します。
  2. 疲労回復・筋肉疲労軽減
    • 乳酸の蓄積を抑え、筋肉内のアンモニア除去を助けるため、運動後の回復を早める効果が報告されています。
  3. 心血管の健康維持
    • 血流改善により動脈硬化予防や高血圧対策にも一定の効果が期待されています。
  4. 尿素回路のサポート
    • アンモニアを尿素に変換して排泄する「尿素回路」の重要な中間体です。
    • 肝機能の補助的な役割を果たします。

アルギニンとの比較

項目 L-シトルリン L-アルギニン
吸収率 高い やや低い(腸で分解されやすい)
NO増加効果 強い(体内でアルギニンに変換) 直接作用するが持続しにくい
作用の持続性 長い 短い
推奨される摂取用途 血流改善、ED対策、持久力向上 即効性を求める時、筋合成サポート

摂取目安

  • 健康維持・疲労回復目的: 1,000〜2,000 mg/日
  • スポーツやED改善目的: 3,000〜6,000 mg/日
    (※個人差あり、医薬品ではないため、体調に合わせて調整)

注意点

  • 重篤な副作用は少ないが、低血圧の人や降圧薬を服用している場合は注意。
  • シルデナフィルバイアグラ)などPDE5阻害薬との併用で、血圧が下がりすぎるおそれがあるため、医師に相談が望ましい。