テストステロンが足りない人と量はあるが使えない人

「テストステロンが足りない人」「量はあるが使えない人」 を、症状 → 検査 → 原因 → 対応まで一気に判別できる形で整理します。
※ED・AGA・40–50代男性を前提にしています。


テストステロンが

①「足りない人」 vs ②「使えない人」 見分け方


① 症状での一次判別(最重要)

足りない人(産生不足型)

  • 朝立ちがほぼ消失
  • 性欲そのものが湧かない
  • 筋トレしても筋肉が増えない
  • 1日中だるい・回復しない
  • 抑うつ・意欲低下が強い

“エンジンそのものが弱い”


使えない人(利用障害型)

  • 性欲はあるのにED
  • 体格・筋量はそれなり
  • 疲れやすいが日内変動あり
  • PDE5阻害薬が「効いたり効かなかったり」
  • AGA薬使用中/肥満傾向

“ガソリンはあるが燃焼しない”


② 血液検査での確定判別(ここが核心)

必須3点セット

※午前中(8–11時)採血が前提

項目 足りない人 使えない人
総テストステロン 低い 正常〜高め
遊離テストステロン 低い 低い
SHBG 正常 高値

「使えない人」は総Tだけ見ると見逃されます


③ 典型パターン

パターンA|加齢+SHBG上昇型(最多)

  • 総T:正常
  • 遊離T:低下
  • SHBG:高値
  • 症状:ED・疲労・性欲低下が混在

40–50代男性で最頻


パターンB|肥満・糖代謝異常型

  • 総T:やや低下
  • 遊離T:低下
  • SHBG:低〜正常
  • 内臓脂肪↑・エストロゲン↑

“足りない+使えない”の混合型


パターンC|薬剤性利用障害型

  • フィナステリド/デュタステリド
  • SSRI・抗不安薬
  • オピオイド系鎮痛薬

DHT遮断で“脳と末梢の反応低下”


④ 家庭でできる簡易セルフチェック(5問)

✔ 朝立ちは週に何回あるか
✔ 性的刺激で「気持ち」が先に反応するか
✔ 筋トレ後の回復は遅くなったか
✔ 腹囲が増えてきたか
✔ ED薬の効きにムラがあるか

  • ①が全滅+②も弱い → 足りない人
  • ②はあるが①・⑤が不安定 → 使えない人

⑤ 対応戦略は真逆になる(重要)

足りない人

  • 睡眠・栄養・運動だけでは限界
  • TRT/hCG/クロミフェン検討ゾーン
  • ED薬単独は効きにくい

使えない人

  • SHBG対策が最優先
    • 過度な有酸素運動の是正
    • 低栄養・低脂質の改善
    • 甲状腺・肝機能チェック
  • AGA薬の見直し
  • PDE5阻害薬は「補助」として有効

⑥ 医師に伝えるべき“正しい言い方”

「テストステロンを上げたい」
遊離テストステロンとSHBGを含めて評価したい

これで診療の質が一段変わります。