依存症とは

依存症とは、特定の行動や物質の使用をコントロールできなくなる状態を指します。脳の報酬系が過剰に刺激され、快楽や満足感を求め続けることで、日常生活に支障をきたすことがあります。

依存症の種類

依存症は大きく「物質依存」と「行動依存」の2つに分類されます。

1. 物質依存(薬物依存)

特定の物質に対する依存で、脳や体に直接影響を与えるものです。

  • アルコール依存症(飲酒のコントロールができない)
  • ニコチン依存症(タバコがやめられない)
  • 薬物依存症(覚醒剤・大麻・睡眠薬・抗不安薬など)
  • カフェイン依存症(コーヒーやエナジードリンクを過剰に摂取)

2. 行動依存(プロセス依存)

特定の行動や習慣に対する依存で、報酬系の刺激が原因となります。

  • インターネット依存症
    • SNS依存症
    • オンラインゲーム依存症
    • 動画視聴依存症
    • ネットショッピング依存症
    • ネットポルノ依存症
    • インターネット情報収集依存症
  • ギャンブル依存症
    • パチンコ・スロット・オンラインカジノ
  • スマホ依存症
  • 仕事依存症(ワーカホリック)
  • 恋愛・セックス依存症
  • 買い物依存症
  • 食事依存症(過食症・拒食症)
  • 運動依存症

依存症のメカニズム

依存症は脳のドーパミン(快楽を感じる神経伝達物質)の過剰分泌によって発生します。

  1. 報酬回路の活性化:快感や達成感を得る行動を繰り返す
  2. 耐性(トレランス)の形成:同じ快感を得るために、より強い刺激が必要になる
  3. コントロール不能:自分の意思でやめられなくなる

依存症の影響

  • 精神的影響:不安・うつ・イライラ・注意力低下
  • 身体的影響:睡眠障害・免疫低下・ホルモンバランスの崩れ
  • 社会的影響:対人関係の悪化・仕事や学業の低下・金銭トラブル

治療法

  • 認知行動療法(CBT):考え方や行動のパターンを修正する
  • 薬物療法:抗うつ薬や抗不安薬の使用(場合による)
  • 自己管理・環境改善:生活習慣の見直し、スマホやPCの使用制限
  • 専門機関のサポート:カウンセリング、依存症専門クリニック、家族の支援

依存症は放置すると深刻化しやすいため、早期の対応が重要です。