閉塞性無精子症

閉塞性無精子症(へいそくせいむせいししょう)は、精巣で正常に精子が作られているにもかかわらず、精子が射精液に出てこない状態を指します。この病状は、精子の通り道である精管やその他の生殖器の部分が閉塞(ふさがっている)しているために発生します。閉塞性無精子症は、不妊症の原因の一つとしても知られています。

主な原因

閉塞性無精子症の原因としては、以下のようなものがあります:

  1. 先天的な異常
    • 無精子管症候群(Cystic fibrosisなど):精管が生まれつき存在しない、または異常がある場合。
    • 精管の発達不全:精管が完全に発達しないために精子が通過できないことがある。
  2. 外傷や手術後の閉塞
    • 手術(例えば鼠径ヘルニア手術や前立腺手術など)による精管の損傷や閉塞。
    • 交通事故や外的な衝撃による生殖器の損傷。
  3. 感染症
    • 精巣や前立腺に感染が生じることで、精管に炎症や瘢痕(傷)ができ、精子の通り道が塞がることがあります。例として、流行性耳下腺炎(おたふく風邪)などがあげられます。
  4. 不明な原因
    • まれに、原因が特定できない場合がありますが、精管の閉塞が発生することがあります。

診断

閉塞性無精子症の診断は、通常、以下の方法で行われます:

  • 精液検査:射精した精液に精子が全く含まれていないことが確認される。
  • ホルモン検査:テストステロンやFSH、LHなどのホルモン値を測定し、精巣の機能が正常であることを確認します。
  • 超音波検査や精管造影(Vasalography):精管の閉塞部分を特定するために使用されます。

治療

閉塞性無精子症の治療法は、原因によって異なります:

  • 手術による修復:閉塞した精管を手術で再接続する方法(精管再建手術)。これにより精子が射精液に戻ることがあります。
  • 精子採取と体外受精(IVF):手術で閉塞を修復できない場合、精巣内から精子を直接採取し、体外受精を行う方法があります(TESE、PESAなど)。
  • 感染症の治療:感染が原因の場合は、抗生物質などで感染を治療することが必要です。

閉塞性無精子症は適切な治療を行うことで、妊娠を目指す夫婦にとって解決可能な場合が多いです。

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