尖圭コンジローマとは

尖圭(せんけい)コンジローマとは、HPV(ヒトパピローマウイルス)感染によって生じる性感染症(STD)で、性器や肛門周囲に イボ状の病変 ができる疾患です。


◆ 原因

  • HPV 6型・11型(低リスク型)
    • 尖圭コンジローマの 約90%以上 を占める
    • がん化はほぼしない

◆ 好発部位(男女別)

男性

  • 亀頭、包皮、陰茎
  • 陰嚢
  • 肛門周囲・肛門内

女性

  • 外陰部
  • 膣入口
  • 子宮頸部
  • 肛門周囲

無症状で内部(膣・肛門内)にできることもある


◆ 症状の特徴

  • カリフラワー状/鶏冠状のイボ
  • 色:肌色〜白〜ピンク
  • 痛み・かゆみは少ない(無症状が多い)
  • 数が増える・融合して大きくなることがある
  • 出血や悪臭を伴うことも(進行例)

◆ 潜伏期間

  • 3週間〜8か月(平均2〜3か月)
  • 感染してもすぐ症状が出ないため、感染源特定は困難

◆ 診断

  • 視診が基本
  • 必要に応じて:
    • 拡大鏡
    • 酢酸白色試験
    • 生検(がんとの鑑別)

※ 通常はHPV型判定検査は不要


◆ 治療方法(根治療法はなし)

※ ウイルス自体を完全に排除する治療は存在しない
病変(イボ)を除去する治療が中心

① 外用薬

  • イミキモドクリーム(ベセルナ)
    • 免疫活性化
    • 自宅治療可
    • 効果発現まで数週間

② 物理的除去

  • 液体窒素(凍結療法)
  • 電気焼灼
  • レーザー
  • 外科的切除

再発率:20〜30%(6か月以内が多い)


◆ 感染・再発の特徴

  • 見えない微小病変が残ると再発
  • パートナー間でピンポン感染
  • 免疫低下(疲労・喫煙・糖尿病)で再発しやすい

◆ 予防

HPVワクチン

  • 4価・9価ワクチンで6・11型を予防可能
  • 既感染でも 新規感染・再発抑制効果あり

コンドーム

  • 完全予防は不可(皮膚接触感染)

◆ がんとの関係

  • 尖圭コンジローマ自体は がん化しない
  • ただし:
    • 高リスク型HPVの同時感染はあり得る
    • 子宮頸がん検診は別途重要

◆ 重要ポイントまとめ

  • 原因:HPV6・11型
  • 良性だが再発しやすい
  • 治療は「除去」、ウイルス根絶は不可
  • ワクチンが最も有効な予防策