虚血性心疾患とは

虚血性心疾患(IHD:Ischemic Heart Disease)とは?

虚血性心疾患(IHD)とは、心臓の筋肉(心筋)に十分な酸素と栄養が供給されなくなる病気の総称 です。主な原因は 冠動脈の動脈硬化や狭窄(狭心症・心筋梗塞) で、これによって心筋が酸素不足(虚血)になります。


主な種類

1. 狭心症(Angina Pectoris)

  • 原因:冠動脈が動脈硬化などで狭くなり、一時的に血流が不足
  • 症状:胸の圧迫感・締めつけられるような痛み(運動時やストレス時に発症)
  • 種類
    • 労作性狭心症:運動やストレスで発症
    • 安静時狭心症(異型狭心症):夜間や安静時に発症(冠攣縮が原因)

2. 心筋梗塞(Myocardial Infarction)

  • 原因:冠動脈が完全に詰まり、心筋が壊死
  • 症状:激しい胸痛(30分以上)、冷や汗、息切れ、吐き気、失神
  • 緊急性:命に関わるため、即時の治療(血栓溶解療法・カテーテル治療・バイパス手術)が必要

主な原因

 動脈硬化(冠動脈が狭くなる)
 高血圧(血管の負担が増加)
 脂質異常症(高コレステロール)(LDLが血管内に沈着)
 糖尿病(血管の炎症を促進)
 喫煙(血管を収縮させ、動脈硬化を悪化)
 ストレス・肥満・運動不足


治療と予防

治療

  1. 薬物療法(抗血小板薬・降圧薬・スタチン・硝酸薬)
  2. カテーテル治療(PCI)(ステント留置術)
  3. 冠動脈バイパス手術(CABG)

予防

 食生活改善(減塩・低脂肪・野菜中心)
 運動(ウォーキング・有酸素運動)
 禁煙・ストレス管理
 定期的な健康診断(血圧・血糖・コレステロール管理)


まとめ

  • 虚血性心疾患とは、心筋の血流不足による疾患(狭心症・心筋梗塞)
  • 動脈硬化が主な原因で、高血圧・脂質異常・糖尿病・喫煙がリスクを高める
  • 生活習慣の改善と早期治療が重要!

「胸の痛みや息切れを感じたら、すぐに医師の診察を!」

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