代表的な漢方薬のひとつです。体を温め、頭痛や肩こりを緩和します。首筋が全体に締め付けられるような緊張型頭痛や、肩こりの治療に用いられます。葛根湯は体を温めることでこれらの症状をやわらげます。

葛根湯画像 葛根湯
カッコントウ

添付文書葛根湯

添付文書

風邪のひきはじめに。身体を温め痛みや凝りを緩和

もっともよく知られるのは、風邪の薬として使われることです。体力がある「実証(じっしょう)」の人向けの漢方薬で、風邪のひきはじめなどに起こる頭痛、発熱、首から後背部のこわばりがあり、発汗せず寒気はある状態に有効です。基本的には風邪でもひきはじめに用いられる薬で、症状を感じてから数日が処方の基準となります。葛根湯は西洋医学的な基礎研究でも、その抗炎症作用が立証されていて、風邪に限らず、鼻炎、頭痛など、炎症が起こって熱があるような急性の病気の初期にも広く使われます。

配合生薬

葛根(カッコン) 大棗(タイソウ)
麻黄(マオウ) 甘草(カンゾウ)
桂皮(ケイヒ) 芍薬(シャクヤク)
生姜(ショウキョウ)

作用と効果

風邪のひきはじめ、鼻かぜ、炎症性の疾患、肩こり、頭痛、などの治療に使用。通常、比較的体力のある人「実証」に用いられます。

使用上の注意

薬(処方薬、市販薬)や食べ物で、かゆみ、発疹などのアレルギー症状の経験がある場合。心臓、甲状腺機能、に障害(またはその既往歴)がある、重度の高血圧がある、妊娠または授乳中である、他に継続して服用中の薬がある、ときは医師に相談が必要です。

用法・用量

この薬は生薬そのものではなく、生薬と同じ成分を含む顆粒で、医師から処方される医療用漢方製剤です。ドラッグストアなどで手に入る一般性漢方製剤は、成分は基本的には同じでも、安全性が考慮され成分量が少なく設定されていることが多いです。84包(28日分)を一単位として処方されます。年齢・体重・症状により適宜増減されることがありますが、医師に指示された方法で服用して下さい。

代表的な副作用

発疹、皮膚に赤み、かゆみ、不眠、発汗過多、頻脈、動悸がする、食欲不振、胃に不快感、悪心、嘔吐、尿量の減少など

これらのような症状に気づいたら、他にも気になることがあれば、オンライン診療(相談料はかかりません)のほか、問合せフォームや電話でご連絡下さい。