セントジョーンズワートでフィナステリドの効果が弱まる可能性がある理由
セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)には、肝臓や腸にある薬物代謝酵素「CYP3A4」の働きを強める作用があります。一方、フィナステリドの代謝にはCYP3A4が関与しています。そのため両者を併用すると、フィナステリドの分解が通常より速まり、血中濃度が低下する可能性があります。厚生労働省、PMDA
健康な成人男性12人を対象とした研究では、セントジョーンズワートを14日間摂取した後、フィナステリドの最高血中濃度は約58%、24時間の薬物曝露量(AUC)は約34%低下しました。これは、体内にとどまるフィナステリドの量や時間が少なくなることを示しています。PubMed掲載研究
フィナステリドは、薄毛の原因に関わるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑え、AGAの進行を遅らせる薬です。血中濃度の低下がそのまま発毛効果の低下につながるとは断定できませんが、十分な作用を得にくくなる可能性は否定できません。英国NHSも、セントジョーンズワートによってフィナステリドが本来どおりに働かなくなる可能性があると注意を促しています。NHS
また、この相互作用は薬を飲む時間を数時間ずらすだけでは避けにくいと考えられます。セントジョーンズワートが代謝酵素の働きそのものを変化させるためです。フィナステリドの服用中は自己判断で併用せず、使用しているサプリメントの商品名や成分表示を医師または薬剤師に伝えましょう。効果が不安でも、フィナステリドを自己判断で増量してはいけません。
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