ADLとは

ADL (Activities of Daily Living) とは、日常生活動作を意味し、人が日常生活を送るうえで基本的な身体的行動を指します。具体的には、食事、移動、身の回りの世話など、自立して生活するために必要な基本的な活動を含みます。


ADLの主要な項目

ADLには以下のような基本的な日常生活動作が含まれます:

  1. 移動
    • ベッドから起き上がる
    • 歩行や車椅子での移動
  2. 食事
    • 自分で食事をとる能力
  3. 排泄
    • トイレの使用や排泄後の処理
  4. 入浴
    • 体を清潔に保つための入浴やシャワー
  5. 着替え
    • 自分で衣服を脱いだり着たりする
  6. 整容
    • 顔を洗う、歯を磨く、髪を整える

ADLの評価

ADLの評価は、高齢者や病気・障害を抱える人の自立度を測定するために使われます。評価結果は、介護やリハビリの計画を立てる際に役立ちます。

  • 完全自立:介助を必要とせずにすべての動作が行える
  • 部分的自立:一部の動作で介助が必要
  • 完全介助:すべての動作で他人の介助が必要

ADLの関連用語

  • IADL (Instrumental Activities of Daily Living)
    ADLよりも複雑な日常生活活動を指します。例えば:

    • 買い物や料理
    • 家事
    • 金銭管理や薬の服用管理
      IADLは、社会的自立の指標として使われます。

ADL向上のためのアプローチ

  • リハビリテーション:運動療法や作業療法を通じて身体機能を回復・維持する
  • 生活環境の整備:バリアフリー化や適切な福祉用具の活用
  • 介護支援:必要に応じた適切な介助やサポートの提供

ADLは、生活の自立度を表す基本的な指標であり、医療や介護分野で広く使われています。この評価を基に、個人の健康状態や生活支援の必要性を的確に判断できます。

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